番外編2-2 企画のタイプ

 


企画の種類に続いて、「企画のタイプ(型)ごとの留意点」を解説します。
企画をすすめるときに、いきなりあれこれ考えはじめてしまうとロスが多くなります。「その企画のタイプ(特性)」を見極めておくと対策の的が絞れます。タイプごとにうまくやるポイント(留意点)を押さえておくと、作業のしやすさはバツ群に変わるはずです。
大きく3つの切り口で、各2つの型に分類しました。
(1)企画の発案者
①答申型(指示に応えて企画する)
②提案型(自分から企画を持ち込む)
(2)課題の発生状況
③問題解決型(起きた問題に対処する)
④課題発見型(問題が起きないように考える)
(3)カバー範囲から
⑤企画立案型(どこで何をすべきか、すべてを考える)
⑥計画策定型(設定された目的達成の方法だけを考える)
※答申と提案、企画立案と計画策定、問題と課題といった本稿での言葉(用語)は、解説のために意図的に使い分けています。

企画のタイプ別ポイント

図の構造は、あなたが企画するときに
①答申型よりは②提案型で
③問題解決型よりは④課題発見型で
⑤すべては企画立案型で“企画”して
⑥早く計画策定型へ落として実行へ持ち込む
という図解です。
結論:「企画作業の目標は、早く計画レベル(手段探索)に落とす」ことです。

●答申型企画と提案型企画

答申型企画の場合の企画のポイント
「上司の指示」や「企業の依頼」によって企画を開始する場合で、「指示(依頼)の質」が問題となります。この場合の企画のポイントは、「指示はあいまい」と心得、その指示の質を吟味することが重要です。しかし、「企画しやすく正確で明快でわかりやすい指示」は出ないものと心得ましょう。
指示は
・困った現状を改善しろ
・起きた問題の解決策を立てろ
・ライバルとの競争に勝てる案をつくれ
・理想の状況づくり
など何について語られるかはそれぞれですが、指示を真に受けるのではなく、「出された指示が正しいかどうかを自分で納得できるまで見直す」ことが肝心で、”自分で納得”は、今後すべての基本です。
特にこんな場合に有効です。
・指示者が「(部下におまかせの)サラリーマン上司」の場合、あなたの上司は、そのまた上司からの指示をあなたに「コピペで転送」しただけかもしれません。
・会社側が「外部コンサルやプランナーにおまかせ」の場合
クライアントは、「解決してくれるだろうと甘い期待」であなたの会社に丸投げしたかもしれません。もしかしたらあなたが何を質問してくるか、試しているのかもしれません。
さらに、おまけがあります。

指示(依頼)が途中で消える場合もあるのです。
・指示が早すぎた
・状況が変わった
・指示者の知らないところで企画が進行していた
などです。社内担当者は、「あーそうですか」で、終わりでよいですが、外部コンサルや広告代理店でスタッフを動かしてしまった場合は、コストの回収が図りにくくなります。次回のオーダーに乗せるのもよろしくありません。今回の回収は、あきらめましょう。
まとめ
・指示を(自分で)吟味しましょう。
・企画の範囲と程度を(自分で)確認しましょう。
・企画条件を(自分で)再設定しましょう。
※あまりにも具体的な指示(手段まで指定など)も同様です。

提案型企画の場合の企画のポイント
「指示が無い(発注がない)状態」で、あなたが「自分で提案しよう」と思いついた場合の留意点です。
この場合の企画のポイントは、
・そのことについて企画すべきである(必要性の企画)
・その企画案はこれである(対策案の企画)

と「2段構え」の企画になります。
提案を受けるほうは、「問題だと思っていない」のですから、
・問題意識の植え付けから開始です。
・見つけた問題を、解決しなければ、後で困った“もんだい”になる
として見せられるとよいです。そこでやっと「企画が必要」と思ってもらえるのです。これをやっておかないで企画案だけを見せると、「手段(やクリエイティブ案)だけを吟味されて」、「やっぱり企画してもだめだよ」などと却下されてしまいます。
そのためには
・いままで企画されていない事情を知り
・その事情をクリア(突破)できる企画案
になっていなければ通らないのです。
事情を知った段階で、提案をやめるという選択肢も残されます。
まとめ
・企画すべきであることを明確化する(確認する)
・その対策にはこれが不可欠(あなたの企画案提示)
・留意事項を伝える(もともとの意識が無かった・低かったために必須)
「2段構え」には二通りのやりかたがあって、
・一つの企画書の前段に必要性、後段に企画案を書く。
・まず必要性の提案、提案が通ったら対策案に入る。
どちらがよいかは、ケースバイケース(相手・時と場合)です。

●問題対策型企画と課題発見型企画
いずれも問題の発生によって企画を開始する場合で、問題の範囲や程度、追求度といった「問題の分析のしかたが問題」となります。

問題対策型企画の場合の企画ポイント
その出来事が「どうして起きてしまったか」の分析がポイントになります。
企画案は、その出来事(問題)が起きたための「解決策(対策)づくり」となり、「原因を考える」ことが中心作業となります。既に起きてしまっているので対策が優先です。
この場合の企画のポイントは、
・過去の実行プロセスに原因があります。
・起きた出来事から逆算して原因を探りましょう。
・因果関係を正確に紐付けましょう。
まとめ
原因の解明には、(下図の①②)「どうなったのか(結果の状態)を明確に把握する」ことがポイントとなります。対策は(下図の③④)「その原因に対してどうすればよかったのか」という”正しいやり方”に落ち着きます。

課題発見型企画の場合の企画ポイント

課題発見型企画では、問題対策型の原因解明に加えて
・「何か想定外の出来事(問題)」を起こさないように事前に考える
・「ほかの原因」で同じことが起きるかもしれない
と対策の範囲を拡げることです(上図の⑤⑥)です。
この場合の企画のポイントは、今回の原因に執着せずに
・適正な状態(上図の⑦)を狙って、そこへ行く道を考えること
・プロセスの中の障害(原因)となる可能性を(すべて)排除する
という正論に落ち着くのですが、どこまで想定できるかは、あなたの力量にかかってきます。
極端な例ですが「売上額(定量目標)」だけの設定では、そこら中に「問題・障害・原因の予備軍(定性的なこと)」が残ってしまいます。適正な状態へ向かっての、それらの排除がポイントです。
まとめ
・あるべき姿でゴール(目的設定)を描く
・起きたら困ることが排除されたゴールを描く
ことがポイントになります。繰り返しになりますが上図⑦の「適正状態の設定(=目的設定)」が主作業となります。

●企画立案型と計画策定型

企画立案型の場合の企画ポイント

今までのすべての注意事項を踏まえて、何から何まで考えるので「企画的企画」と銘打っています。
・現状の再確認
・あるべき姿(ゴール)の設定
・とるべき手段
を考えることです。
※Step:2のメインテーマです。

すべてのオーダーに対して、自分の眼で確認し、最適な目的設定を行うことを示しています。
特に現状分析と目的設定が中心となり、答申型であろうが、提案型であろうが、問題解決型でも、課題発見型でも、すべてこの「企画立案型」としてとらえ、「何をしたらよいか(何をすべきか)」を確定(再設定)させてすすめる企画です。
この場合の企画のポイントは、
・目的設定、目標設定が中心となる。
・手段探索は二の次
・企画的企画では、企画すべきかどうかも考える
これにより、
・「現状をもう一度見直して」とか
・「目的」が正しいのか
など行ったり来たりしないで、「手段探索(すれば終わる)」の計画策定型のレベルに持ち込むことが肝心です。


▼計画策定型の場合の企画ポイント
この場合は、「現状」が、どうなっていればよいかの「目的・目標」が固まっていることが前提となります(図の両サイドです)。そのうえで「どのように達成するか」の方法(手段・手順)を考える企画です(図の黄色の部分)。
この場合の企画のポイントは、
・手段はひとつではない
・解決にはステップを踏む必要があるかもしれない
ということを想定して、あるべき姿に向き合います。
まとめ
企画の指示がでたら、あなたはまず、どのタイプに属するかをハッキリさせよう。
何をすべきかも曖昧なうちに、どうしようかと手段を考えてもはじまらないのです。
よく陥ってしまうことなのです。

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