2017企画の方法(3)前提条件の確認

 


「何も条件はありません、すべてあなたにお任せします」・・・なんて言われて喜んではいけません。
「前提」も「制約」も無くて「任されてしまう」というのは地獄です。経営放棄か、あなたのテストでしょう。
権限を持たない経営者のようで最悪です。「何の条件の無い企画」ほど難しいものはないと心得ましょう。
Step:1
1―(1):企画動機の把握
1―(2):企画課題の明確化
1―(3):前提条件の確認
1―(4):企画作業全体の想定
(3)の作業を解説します。
オーダーの中から、「企画案に関わる条件」を探る作業です。
すべての項目が「納期(期限)と金額(費用)」に影響してきます。

企画の条件の確認(想定)

”前提”ですが、”想定”なので、実作業に入ったら変わってしまうかもしれません。着手してから、ある前提に制約されていることに気づくことも多くあります。また、依頼主が思っている常識的なことは、「既に決まっていること(わかっているはず)扱いされ」わざわざ伝えられません。
この段階で見通せない部分が、「情報の少ない部分で対処すべきところ」です。見通す努力を続けることや経験を重ねることで徐々に見通せるようになります。何度も書きますが、指示の聞き取りミス(勝手な思い込みなど)は、企画の巧拙以前の問題であり、以後を狂わすものとなります。
ヒアリングは、これらのことを同時に考えて行います。

また、前提条件の想定で重要なことは、「大前提(わざわざ前提と言われない前提)」で、図の左側の水色の部分です。
①時代背景(時代のながれ)
②政治・経済・社会・技術の動向(PEST分析)
③自社・競争相手・顧客との関係(3C分析)
④競争状況の把握(5F 分析)など
これらは企画の都度行うのではなく「常に把握」しておいてください。これについては、いままでの「KASEDA流」を参照してください。
戦略策定(市場を見る)
経営戦略と分析の体系と業態明確化表

ではスタートです。

「企画作業の前提」とは、どのようなものか。
「社内で行う企画」には当てはまらないものもありますが参考に。
①企画作業の前提
仕事のしかた(企画案のつくりかた)に影響を及ぼす前提
②企画案の前提
企画案そのもの(企画案の強さ、有効性)に影響を及ぼす前提
の2つがあります。

①企画作業の前提

1)既決事項に関する確認
既に決まっていて変えられないこと。
社内でも「知っている人と、知らない人」にわかれます。
外部企画者には、後から「あ~それ、社内では・・・・になっています」とか、先に言ってくれよ~と言いたくなることです。
基本は「知らされるまでは気にしない」です。
知らされたら「条件が一つ増えた」ことになります。
2)費用に関する確認
使えるお金で、予算のことです。
具体的金額を伝えられたら変えるのは難しくなります。
(費用ゼロのgood idea!なんか出せたら最高です。)
基本は、予算を気にして企画するのではなく、「後から調整する」です。
3)日程に関する確認
かけられる時間のこと。
基本は、言われなくても、「いつでも、スピード」を出すことです。そのためにも、自分の方法論を持っているとよいのです。
企画の立て方で悩んでいては遅れてしまいます。
企画作業が読めないと正確な日程は読めません。見積もりを出すためにも、この作業は練習する必要があるのです。
4)提出相手の確認
相手の組織・相手の立場・相手の事情のこと。
社内では上司になりますが、社外からは、わかりにくいのですが、依頼部署のクセもあるので要吟味事項です。
基本は、無視して企画することです。相手(個人)に合わせて対処なんてできません。
5)競合企画かどうかの確認
競合相手がいるコンペのような場合です。
企画案をどこまで見せるか。出し惜しみすれば伝わりません。
企画会社の場合は、すべて競合企画と心得ましょう。
企画の基本は「すべて競争対抗策」なのです。
6)企画の秘密の程度の確認
社内に対して「企画していることも秘密」の場合も多くあります。
組織改革(分社とか)や、M&Aなど経営戦略レベルの企画に多い。
競合と秘密は、似て非なるものですが、基本は、「全部秘密」と思ってやるのが常識(無難)です。
7)企画決定プロセスの確認
企画の決まり方(採否)のことです。一気に決まるか、段階的に審査されるか、案件によります。意思決定者の志向が影響する場合もあります、というか、すべて依頼人(や上司)の意向で決まります。確認できたら「どこで勝負するか」を決めます。
基本は、「下された判定」に文句を言っても始まらないということです。
8)連絡窓口の確認
情報の管理(文書管理)のしかたのことです。
現在は少なくなりましたが、相手社内に無造作にFAX(情報の垂れ流し)するなんて、情報意識の低さに直結です。
緊急用も含めて、24時間連絡可能な体制の確認が必要です。名刺交換で安心してはいけません、メールを見ない、携帯に出ない人も存在するのです。
基本は、「どうしたら連絡がつくか」を確認しておくことです。
9)社内問題の確認
相手の組織内問題の有無のことです。大きい古い会社には「派閥」のようなものもありました。(依頼人や提出相手のこととも関連しますが、いろいろです。社外からはわかりにくいことがあります。)
社内問題を聞かされてしまうことも有りますが、基本は「余計なことなので無視」しましょう。
10)前提条件の強制力の確認
条件の制約の程度のことです。「前提の制約力」については質問もタブーです。
基本は、答えを聞いても確実ではありません。想定して進めるしかありません。

など、ほんの一例です。へんな前提は、「確認して無視して企画する」が基本です。

②企画案の前提
企画案そのもの(企画案の強さ、有効性)に影響を及ぼす前提
企画ごとに異なるので例示で解説します。

1)コンセプトを決められてしまう場合
・「既存のコンセプトを踏襲しなければいけない企画」
・「コンセプトを提示され、これに基づいて企画する」
・「コンセプトが無い(不明)」
コンセプトの再構築から企画することになります。
これを別料金にしたくなるのですが、自分の企画の大前提になりますので「込み」で企画しましょう。
この場合は、「コンセプトの解釈」を承認してもらってから企画してください。
また、逆の場合も要注意です。「コンセプト構築だけ」を依頼されるような企画の場合です。
この場合は、「コンセプトの展開基本(施策の企画のしかた)」までを企画して対処します。
基本は、「コンセプトというものは施策の基本であり切り離せない」のです。
2)手段を限定されてしまう場合
・「毎年恒例」のという前回のある企画のような場合
・「シリーズ企画」のような場合
イベントやプロモーションの企画に多くありますが、たとえば「花火大会」で、花火をやらないわけにはいきません。企画手段として「花火」は前提です。
この場合は、「花火の工夫」と「会場や見せ方の工夫」というように、花火と花火以外の両面でgood idea!を探します。アイデアを出す場所が増えてきます。
3)ネットの活用など
・ユーザ数(フォロワー数)などの仕込みの必要な企画
・ユーザを組織して、そこで話題づくりして、そこに・・・
という「段階的な企画」や、「前段階の必要な企画」を、「発注後すぐにできると思われてしまう場合」など
こういった企画案は、その前提となることを「納得・合意」してもらってから請ける。
逆に言うと「合意しなければ請けない」のです。
間違っても「やらせ」や「ステマ(ステルスマーケティング=騙し)」に手を付けないようにしてください。

KASEDA流ヒント
「Good idea!」は、「(人々の思う)前提の中・常識の外」にあることが多いのです。
「good idea!」は、「基本を確実にやる中」にあることが多いのです。

続く 
次回は(4)企画作業の全体の想定
今までの想定は、すべてこの「作業想定」のためにあり、ここがステップ1のゴールです。
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